ANAのエアバスA321(石川県小松市)

【トゥールーズ(仏南西部)=北松円香】欧州航空機大手エアバスが19日発表した2025年12月期決算は、純利益が前の期比23%増の52億ユーロ(約9400億円)だった。前の期に赤字だった防衛・宇宙部門の再建が進み、全体の利益を押し上げた。年間の受注機数で7年ぶりに米同業のボーイングを下回った。

売上高は同6%増の734億ユーロだった。世界的な旅行需要の高まりで民間航空機の受注は底堅い一方、新型コロナウイルス禍以降の供給制約の問題が解消し切れていない。

25年に納入した航空機は793機だった。主力のA320系で異常が判明し、25年12月に納入目標を790機とそれまでの想定より30機引き下げていた。25年12月時点の受注残は8754機と年末としては過去最高の水準に積み上がった。

ただ年間受注機数でボーイングに逆転を許した。キャンセル分を差し引いた25年の受注は889機と、ボーイング(1075機)を7年ぶりに下回った。トランプ米政権が自国のボーイングへの発注契約を、各国との関税交渉の材料としたことも影響したとみられる。

リストラを進めてきた防衛・宇宙部門は調整済みEBIT(利払い・税引き前損益)が7億9800万ユーロの黒字(前の期は5億6600万ユーロの赤字)に転じた。各国の防衛強化に伴い、受注も増えている。航空機部門やヘリコプター部門もそれぞれ利益を伸ばした。

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