アサヒ飲料の新社長に就任する近藤佳代子常務

アサヒ飲料は20日、3月24日付で新社長に就任する近藤佳代子常務執行役員(58)の記者会見を開いた。親会社のアサヒグループホールディングス(GHD)がサイバー攻撃を受けた影響で2026年1月の販売数量は前年同月比16%減と苦戦しており、供給体制の立て直しに追われる。「反転攻勢に向け上期は投資を強化し、下期は25年と同等レベルまで回復させたい」と語った。

近藤氏はアサヒ飲料出身で、同社として初の生え抜き社長になる。サイバー攻撃の被害による混乱のさなか、アサヒ飲料の原材料調達や商品物流などを担うサプライチェーン・マネジメント(SCM)部門の責任者だった。「迅速な意思決定と社員のモチベーションの維持に取り組んだ」と振り返る。

アサヒビールなど他のグループ会社との協業にも意欲を示す。「アルコールとノンアルコールの垣根は薄れており、ノンアル領域での連携価値を高める。調達はすでにグループの協力体制が進んでおり、サプライチェーン(供給網)についても各社の違いを踏まえつつ、統合や最適化を進める」という。

近藤氏は自身の強みについて「現場の感覚をよく理解している」と分析する。親会社でサステナビリティ部門を統括した経験も生かし、「社会課題と事業課題を一体として捉えて成長を目指す。(二酸化炭素吸収材を搭載した)『CO2を食べる自販機』はビジネスとして広げられる可能性がある」と意気込みを語った。

同社の24年12月期の売上高は3726億円で、アサヒGHDの連結売上高の1割ほどを占める。アサヒGHDはサイバー攻撃の影響で延期していた25年1〜9月期の連結決算を3月10日に開示する。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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