
鉄鋼商社のメタルワン(東京・千代田)と鋼構造物を手掛ける久保工業(長崎市)は20日、液化天然ガス(LNG)などを燃料とする船向けの大型燃料タンクの製造に向けて共同出資会社を設立したと発表した。広島県呉市の工場で鉄板の曲げ加工から組み立てまで担い、国内で今後進む次世代燃料船の建造量拡大につなげる。
共同出資会社の社名は「久保メタル」で、メタルワンが66%、久保工業が34%を出資した。久保メタルは呉市内の空き工場を活用して舶用燃料タンクの製造に乗り出す。敷地内にある大型のクレーンなど既存設備を活用する。周辺にはジャパンマリンユナイテッド(JMU)の呉工場があるなど造船業が集積し、納入先への運搬もしやすい。

製造する燃料タンクは、筒型の胴板の両端に「鏡板」と呼ばれる半球状の蓋をすることで燃料の圧力を分散できる「タイプC」と呼ばれるもの。呉の工場には直径が16メートルと大型の鏡板を製造できる環境も用意する。
これまで国内で小型の鏡板は作られていても、大型の鏡板は需要が乏しく作る企業や設備がなかったという。今後、次世代船など向けに大型鏡板のニーズが見込めるため輸入頼みにしないよう、国内で生産体制を整える。
久保メタルの社長に就いた高橋伸也氏(久保工業社長)は「新燃料船の建造量拡大に向けて鏡板は需要が高まる。国内の安定供給を支えていきたい」と説明した。久保メタルは2025年12月に発足した。
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