ミスターマックス・ホールディングス(HD)は、運営するディスカウントストア「ミスターマックス」の営業時間を拡大すると発表した。3月1日から福岡や東京の21店舗で実施する。人手不足が進む中、時間拡大を成功させるには、省力化が不可欠となっている。
ミスターマックスは、九州、中国、関東地方に59店舗を展開し、食品や薬、家電をそろえる。営業時間を拡大する店舗のうち、粕屋店(福岡県粕屋町)は24時間営業にする。他の店舗も開店時間を早めたり、閉店時間を延長したりして、1~2時間営業時間を伸ばす。
ミスターマックスHDの担当者は、営業時間を拡大する理由について「顧客の要望を受け、利便性を向上させるため」と説明する。粕屋店は商業地にあり、売り上げが好調な大型店舗だ。3月からの24時間営業は、JR博多駅近くの「Select美野島店」(福岡市)が2025年7月に実施したのに続き、2店目となる。
大型量販店のコストコも営業時間の拡大を検討している。2~3月の一部日程で、首都圏など12店舗の営業時間を試験的に1時間延長する。
一方、流通業界では人手不足に伴う人件費の増加や新型コロナウイルス禍を受けて24時間営業を取りやめたり、働き方改革で正月休みを増やしたりするなど、営業時間を短縮する動きが近年は目立っていた。
ミスターマックスは人手不足などに対応するため、全店にセルフレジを導入しており、現在は各店舗のレジの8割がセルフとなっている。このため営業時間を拡大しても「既存のスタッフで十分対応できる」(担当者)と見込む。
また、万引き対策として、24時間営業の店舗では夜間のセルフレジ使用を停止する。一部店舗ではセルフレジに防犯カメラを設置。会計を済ませてレシートを読み込ませないと退店できないゲートを設置している店もあり、今後は導入店舗の拡大を検討するという。
セルフレジを導入する企業は増えている。ソフトバンク子会社「SBペイメントサービス」の調査(25年)によると、全国の事業者のセルフレジ導入率は55・5%。業種別では「ディスカウントストア」は70・2%、「コンビニエンスストア」と「スーパーマーケット」は90%以上となっている。
流通アナリストの渡辺広明さんは、セルフレジについて「人手の確保が不要となり、コスト削減効果は大きい」とみる。一方、省人化の取り組みが進まなければ「営業時間を短縮せざるを得ない状況になるだろう」と指摘する。【嶋田夕子】
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