
三越伊勢丹ホールディングス(HD)など百貨店大手4社が2日発表した2月の既存店売上高(速報値)は、3社が前年同月比で増収となった。免税を除く国内売上高は、外商顧客向け催事などで全社増収だった。免税売上高は中国政府の渡航自粛要請が春節(旧正月)期間にも響き、全社減収だった。国内消費が免税を補う構図が続いている。
既存店売上高が増収だったのは三越伊勢丹(首都圏、9.5%増)、高島屋(2.1%増)、J・フロントリテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店(0.3%増)。エイチ・ツー・オーリテイリング傘下の阪急阪神百貨店は0.2%減でわずかに届かなかった。
免税を除く国内売上高では、三越伊勢丹が13.4%増と伸長した。2025年は1月末からだった外商顧客向け大型催事の開催が全て2月中となり、過去最高の売上高だったことが寄与した。伊勢丹新宿本店(東京・新宿)で開いた同催事の初日売上高は50億円を超えた。「国内の高額消費は堅調さが見込める」(同社)とみる。
高島屋は4.8%増、大丸松坂屋は4.4%増だった。外商顧客を中心に高額消費が伸びたほか、春物衣料やバレンタイン催事の好調が寄与した。阪急阪神百も前年超えだった。

免税売上高は三越伊勢丹が7.6%減、高島屋が13%減、大丸松坂屋が16.2%減、阪急阪神百が約2割減だった。航空便の減便などを受け、従来はかき入れ時となる春節期間の売り上げが伸び悩んだ。中国客の売上高(2月全体)で見ると、高島屋と大丸松坂屋は2ケタ減、阪急阪神百は約4割減だったという。
ただ中国を除く国・地域は伸長している。高島屋は「台湾、シンガポール、米国などの売上高は前年同月比で2ケタ増だった」、三越伊勢丹は「中国・香港を除く海外売上高は2割以上増えた」と語る。
Jフロントは「免税購買客数は27.4%減の一方、客単価は15.5%増と伸長した。来店した中国客は消費している」と分析する。渡航自粛下でも来日する中国客のつなぎ留めと他国・地域の顧客開拓が引き続き重要になる。
【関連記事】
- ・中国で春節休暇始まる 最長の9連休、渡航先は韓国や東南アジア人気
- ・訪日自粛の春節、中国人キャンセル5割 百貨店は東南アジア開拓
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。