
中村超硬は化学繊維用の紡糸ノズルを製造する子会社、日本ノズル(神戸市)を油圧配管製造の水登社(同)に3月末に売却すると発表した。連結売上高の6割超を占める稼ぎ頭で、大幅な事業再編となる。売却で得る25億円は、成長事業と位置づけるゼオライトの微細加工と財務体質の改善に充てる。
30日に開く臨時株主総会で正式に決定する。日本ノズルの25年3月期の売上高は16億円、営業利益は1億円。売却益は精査中で、26年3月期の特別利益に計上する。
中村超硬には祖業である精密機器加工、パワー半導体などの製造に用いるダイヤモンドワイヤの製造、イオン交換や吸着などの機能があるゼオライトの微細加工という3つの事業が残る。これらの25年3月期の売上高は合計9億円、営業損益は1億円の赤字で、事業規模は大幅に縮小する。
井上誠社長は今回の売却について「マーケットの変化にあわせて投資するための資金が必要だった」と話す。一部は、25年12月末で26億円ある金融機関の借り入れ返済に充てる。
期待をかけるのがゼオライトの微細加工。直径50ナノ(ナノは10億分の1)メートルの粒子に量産が可能で、薄くて曲がるペロブスカイト太陽電池の保護フィルムやレアアース(希土類)回収の用途を開拓する。業務提携などで柔軟な資本政策をとるため、4月1日付で会社分割し、事業全体を100%子会社のゼオ・ネクスト(Zeo Next、堺市)に移管する。
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