
国内の銀行間送金網を運営する全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)は、銀行間の新たな資金決済システムの構築に向けた検討を始める。今の「全銀システム」と併存させる形で2030年の稼働を目指す。リアルタイムで決済でき、ステーブルコインやトークン化預金など新たな決済手段と連携しやすくなる。
全銀ネットの専門会議が19日、報告書を公表した。26年度中に構築するかどうか正式に判断する。当面は全銀システムと併存させるが、将来は新決済システムへの一本化も視野に入れる。
現状の全銀システムは稼働開始から50年以上たち、数年に一度の更改を繰り返し複雑な構造になっている。新機能の導入や海外システムとの接続が難しく、海外に比べて機能面で劣後しやすい。将来普及する可能性があるステーブルコインなどにも対応できないのが課題となっていた。
新決済システムは、クラウドなどを活用しコストを抑えつつ柔軟なシステムにする方向だ。リアルタイムでの着金確認のほか、携帯電話番号やQRコードで送金可能な機能も実装する構想だ。
「事業持ち株化」も構想提言
全国銀行協会は19日、企業への融資など銀行による資金の供給機能について中長期的なあり方を検討するための専門会議の報告書を公表した。半沢淳一会長は「メザニン(出資と融資の中間的な位置づけの資金調達法)やエクイティ(株式)ができるかと言えばチャレンジだ。できるところから取り組んでいく」と話した。現行制度下で銀行のリスクカルチャーの醸成や人材育成を進めた上で、将来的には現状の銀行持ち株会社から「一般事業持ち株会社」への移行を検討する必要があるとの内容も盛り込んだ。
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