上板橋第三中学校の生徒にコミュニケーションのコツを教える住友生命保険の小田部伸子さん(中央奥)=東京都板橋区で2026年3月17日、嶋田夕子撮影

 生命保険の営業員が顧客に商品を勧める際に欠かせないコミュニケーション能力。そのコツを教える出前講座が、東京都板橋区の上板橋第三中学校で開かれた。卒業を控えた3年生にあたる9年生120人が受講した。

 住友生命保険で営業を経験し、現在は営業支援として勤務する小田部伸子さんらが講師を務めた。

 小田部さんは「人から勧められてものやサービスの購入に至るまでには、不信・不要・不適・不急の四つの壁がある」と解説した。相手の信用を得て、不信の壁を突破するには印象が重要になる。相手と話す際は、明るい表情や声、相手への興味を示す態度などが好印象につながるという。生徒たちはグループに分かれてあいさつや話の聞き方などを実践した。

 また、話し合いの場で迷いそうなのが、反対意見への対応だ。小田部さんは、まずは相手の意見を受け止め、自分の意見を伝えることが大切という。「違う意見を持つことは自然なこと。社会ではいろいろな意見が出ることで、よりよい成果につながる。逆に同じ意見しか出ない組織は、成長が止まってしまう」と説明した。

グループであいさつや話の聞き方を練習する上板橋第三中学校の生徒=東京都板橋区で2026年3月17日、嶋田夕子撮影

 講座を受けた女子生徒は「コミュニケーションは大人になっても大事。高校の部活動などでチームワークを発揮したい」と話した。

 上板橋第三中では、交流サイト(SNS)で生徒同士のトラブルが問題になったこともあった。一言二言で終わる短いやりとりなど、コミュニケーション不足が原因とみている。杉山晶恵校長は「学校教育の場でも話し合い活動を設けているが、信頼関係を築くに至るのは難しい。生徒たちには、多様な人と意見を交換できる、考えを尊重できる力を身につけてほしい」と語った。【嶋田夕子】

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