北九州市役所=北九州市小倉北区で2019年2月27日、田鍋公也撮影

 イラン情勢の緊迫化で原油の供給不安が広がる影響で、北九州市営バスと渡船が使う4月分の燃料調達の入札は応札者がなく、不調に終わった。燃料の軽油販売業者が今後の在庫確保を見通せないためとみられ、市は対応を急いでいる。

 市営バスは25日、4月分の軽油9万6000リットルの入札を実施。6社から参加申し込みがあったが応札はなかった。参加者にヒアリングし、価格ではなく流通の不透明化で在庫確保の見通しが立たず、大口の注文に応えることが難しい現状を把握した。

 市は当面、小口で随意契約するなどの対応を検討する。4月21日からの10日間分は再度入札を実施する方針で、市交通局の担当者は「公共交通への重要性は理解を得ており、当面運行に支障はないとみられるが長期化すると不透明。市民の足を守ることに全力を尽くす」と話している。

 小倉と藍島などを結ぶ渡船事業も24日、4月分の軽油約3万1700リットル分の入札に応札者がなく不調に終わった。市は4月1日から当面、船体や燃料、船員など全て民間委託する「代船」で運航を継続する。担当者は「価格が原因ならまだ交渉の余地があった。情勢はめまぐるしく変わるので2週間後の見通しは立っていない」という。

 武内和久市長は26日の定例記者会見で「公共サービスへの影響をなんとか食い止めるべく知恵を絞っている」と述べた。【山下智恵】

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