27日のニューヨーク外国為替市場で対ドルの円相場が下落し、一時1ドル=160円台をつけた。160円台となるのは2024年7月以来、約1年8カ月ぶり。中東情勢の緊迫化を背景に、安全資産とみなされるドルが買われる「有事のドル買い」が進んだ。
24年7月には政府・日銀が円買いの為替介入に踏み切った。28日で米イスラエルによるイラン攻撃から1カ月が経過するが、事態が収束するかは見通せない。円安圧力は強いが、円相場が節目の160円を突破したことで、市場では為替介入への警戒も高まりそうだ。
ドル円相場は米側がイラン攻撃を仕掛ける前の2月末時点で1ドル=156円台だったが、じわじわと円安・ドル高が進行していた。米国とイランが停戦に向けた交渉を続けているが、27日はイスラエルがイランの核関連施設2カ所を攻撃したと伝わったほか、米メディアがイランのミサイルでサウジアラビアの空軍基地が攻撃を受けたと報道。中東での軍事衝突が激化するリスクが根強く残っている。
27日のニューヨーク株式市場も大幅下落した。原油価格高騰を受け、ダウ工業株30種平均は前日比793・47ドル(1・73%)安の4万5166・64ドルで取引を終えた。ホルムズ海峡の事実上の封鎖が長期化する懸念が強まったことで、指標となる米国産標準油種(WTI)が1バレル=100ドル前後まで大幅に上昇。物価上昇(インフレ)や世界経済の停滞が意識され、幅広い銘柄に売りが広がった。【ワシントン浅川大樹】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。