記者団の取材に応じる三村淳財務官(右)=東京都千代田区霞が関3の財務省で2026年3月30日午前8時58分、山下貴史撮影

 財務省の三村淳財務官は30日、「足元、原油先物市場に加えて、為替市場においても投機的な動きが高まっているという声が聞かれる。この状況が続けば、そろそろ断固たる措置も必要になると考えている」と述べた。円安進行に歯止めをかけるため、政府・日銀による円買い・ドル売りの為替介入も辞さない可能性もあるとみられる。

 財務省で記者団の取材に応じた。政府・日銀が為替介入した場合は、2024年7月12日以来となる。

 政府は原油先物市場への介入も準備していることが既に明らかになっている。外国為替資金特別会計(外為特会)の資金を活用し、原油価格高騰に伴って進行する円安を食い止める狙いがある。三村氏は「あらゆる方面で対応すると既に申し上げている。我々の照準は全方位に向けている」と述べ、為替介入だけでなく、原油先物市場への介入の可能性も示唆した。

 「断固たる措置」という言葉は、22年9月22日に前任の神田真人財務官が24年ぶりに円買い介入に踏み切った際のキーワードで、三村氏はこれまであえて使ってこなかった経緯があり、金融市場に警戒感が広がっている。

 中東情勢の緊迫化を背景に、安全資産とみなされるドルが買われる「有事のドル買い」が進行。原油価格が上昇し、日本の貿易赤字が拡大するとの見方も円売りにつながるなどして、27日のニューヨーク市場の円相場は約1年8カ月ぶりに1ドル=160円台に下落。30日午前の東京市場も160円台で推移していたが、三村氏の発言をきっかけに159円台に値上がりした。【山下貴史】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。