SUMCOが建設を準備していた半導体用のシリコンウエハーを製造する佐賀県吉野ケ里町の新工場について、建設計画を当面延期することがわかった。従来吉野ヶ里ではスマートフォンなど向けの製品をつくる方針だったが、人工知能(AI)データセンター向けの先端材料が多く必要となり、計画を見直した。
シリコンウエハーは円柱状に結晶させてからスライス加工で円盤にして出荷する。従来は2029年10月の供給開始を目指して月間10万枚の円盤を製造する計画だった。これを延期する。同社は「計画を取り下げたのではなく、タイミングを見計らう」と説明している。
23年の計画策定時点ではスマホやパソコン向けのシリコンウエハーを大量生産する工場にする方針だった。ただ、その後スマホやパソコン向けの需要の伸びが止まった一方で、AIが普及してデータセンターに使う高度なシリコンウエハーが求められるようになった。

吉野ヶ里は延期したうえで、佐賀県や山形県の他の工場で既存の設備を高度化する投資に振り替える。国の補助金を含めた総投資額は従来の2250億円から580億円へと減少し、そのうち補助金は750億円から193億円に減る。
吉野ヶ里町に確保している用地はまだ佐賀県が造成中で、従来26年3月末に引き渡し予定だったが27年3月末に延期する見通し。
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