南海電鉄は30日、和歌山港(和歌山市)と徳島港(徳島市)を結ぶ南海フェリーの事業から2028年3月末をめどに撤退する方針を明らかにした。利用者の減少や燃料費高騰に伴う収支の悪化が主な理由。21年度から債務超過の状態が続いており、「安全航行に支障が生じる恐れがあれば、撤退時期を早める場合もある」としている。
南海フェリー(和歌山市)は1975年に設立され、現在は和歌山―徳島間を1日8往復している。
95年度には100万人に迫る旅客数を記録したが、98年の明石海峡大橋開通を機に、本州・四国間の主要な移動ルートは陸路へ移行。さらに新型コロナウイルス禍が追い打ちをかけ、20年度の旅客数は約19万人にまで落ち込んだ。
運航する2隻のうち、「フェリーかつらぎ」は就航から26年が経過して船体の更新時期を迎えているが、40億円以上とされる新船の費用捻出が困難な状況という。
南海電鉄は「1隻単独での事業継続も検討したが、効率的な運航や経営は不可能との判断に至った」としている。【藤木俊治、安西李姫、駒木智一】
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