
三菱ケミカルグループは31日、アクリル樹脂原料「MMA」の台湾合弁会社の保有株を売却すると発表した。全保有株式にあたる60%を合弁相手に売却する。売却額は1台湾ドル(約5円)で、固定資産の減損損失などを1〜3月期に計上するが影響は軽微で業績予想には織り込み済みとした。
MMAは透明性が高く、自動車のテールランプや水族館の水槽などに使われている。三菱ケミGは生産能力年138.5万トンと世界シェア約3割の首位で、日本、米国、中国、サウジアラビアなど9拠点で展開している。
台湾拠点の生産能力は年10.5万トンで、合弁相手で40%を保有する台湾のCPDC社に株式を売却する。8月3日までに完了する予定だ。
三菱ケミGにとってMMAは主力の樹脂原料だが、中国の増産影響で市況が悪化している。26年3月期の連結決算(国際会計基準)でもMMA事業の本業のもうけを示すコア営業利益で赤字を見込んでいる。
特に輸出が多いアジア拠点は市況変動の影響を受けやすく採算が厳しい。アジアの合弁を中心に、競争力が低い設備を縮小するなど能力適正化を進めるとしていた。台湾拠点の売却により生産能力は減るものの、シェアトップは変わらない見込みだという。
MMA事業全体では、25年1月に長年計画していた米国での新工場計画を建設費用の高騰などを理由に中止している。一方で市場成長が見込め中国などからの輸出攻勢などの影響を受けにくいインドでの生産を検討している。
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