入社式で西山勝社長(中央)から辞令を受け取る新入社員=福岡市内で2026年4月1日午前10時19分、宇都宮裕一撮影
写真一覧

 1日から新年度が始まり、入社式が各地で開かれた。九州の主要企業のトップは新入社員にどんな思いを伝えたのか。

地域貢献をカタチに

 純粋持ち株会社「キューデンホールディングス(HD)」を10月に設立すると発表したばかりの九州電力は福岡市内で入社式を開いた。九州電力送配電も合わせた新入社員351人が参加した。九電の西山勝社長は「九州の成長を支え、ともに歩む存在であることが社会から求められている」と述べ、「ICT、海外、都市開発など着実に広がる全ての事業領域で地域貢献を大きなものにしたい。皆さんはその思いをカタチにする挑戦の一員だ」と語りかけた。

 決意のことばを述べた清田晃平さん(22)は取材に「先輩の姿を追い掛けながら、熱意を持って真摯に仕事に向き合う社会人になりたい」、松井優香さん(22)は「一からのスタート。日々学び続けて、成長し続けられる社会人になりたい」と述べた。

一人ずつ手元の電球を灯す電気点灯式に臨む九州電力の新入社員ら=福岡市で2026年4月1日午前10時40分、宇都宮裕一撮影
写真一覧

 参加者全員が手に持った電球を灯して協力の大切さを確認する「電気点灯式」も今回から実施。思い出に残る式にしようと若手社員5人が企画した。式の模様は新入社員の家族にも同時配信した。

人づくりが一番重要

トヨタ自動車九州の入社式であいさつする長木哲朗社長=福岡県宮若市で2026年4月1日、土屋渓撮影
写真一覧

 トヨタ自動車九州は宮田工場がある福岡県宮若市の本社で入社式を開いた。長木哲朗社長は「魂を込めないと本当にいい物はできない。魂を込めるのはロボットやAI(人工知能)ではない。心構えを持った人をつくることが一番重要。安心して飛び込んで来てほしい」とあいさつした。

 271人の新入社員を代表し、牧野虎羽さん(22)と山口莉緒さん(18)が「若さとチャレンジ精神を持って何事にも積極的に取り組む」と誓いの言葉を述べた。

 入社式後、牧野さんは幼い頃にレクサスに乗った際、「ドアが閉まる音が普段乗っている車と違った」と話した。高品質の物作りに携わりたいと思い、レクサスを生産するトヨタ九州への入社を志したという。

トヨタ自動車九州の入社式でレクサスの「L」を指で示して記念写真を撮る新入社員ら=福岡県宮若市で2026年4月1日、土屋渓撮影
写真一覧

 中東での紛争など世界情勢が不透明な中、蒲池秀起人財開発部長は「どんなことが起きても動じず、先々を見据えて準備していく人材になってほしい」と語った。人手不足で人材獲得競争が激化しており、大卒初任給は26万円から27万5000円に引き上げた。初任給アップは4年連続となる。

ドラム演奏で激励

福岡銀行の入行式では九州交響楽団が生演奏し、五島久頭取(左から2人目)が新人を握手で出迎えた=福岡市中央区で2026年4月1日、中園敦二撮影
写真一覧

 福岡銀行(福岡市)の入行式では五島久頭取が冒頭、得意のドラムを新卒244人の前でたたき、九州交響楽団と一緒に英ロックバンド・クイーンの「伝説のチャンピオン」などを演奏した。五島頭取は「失敗や挫折が今の私を作っている。全ての経験が成長の糧になる。成長のためにチャレンジしてほしい」と激励した。

 西日本鉄道の入社式では、林田浩一社長が「チャレンジ精神こそが西鉄グループのDNA。若い人こそ新しいことに挑戦してほしい」と呼び掛けた。

 2025年10月に社名を九電工から変えたクラフティア。入社式に参加した421人を前に石橋和幸社長は「未来に向けて、新しい分野へ挑戦し続ける意思を(社名変更に)込めた」と新入社員に説明。「『第1期生』の皆さんは将来、クラフティアの基礎を作った世代として語られるはず。自覚と誇りを胸に、一歩一歩、着実に成長してほしい」と激励した。

 西日本シティ銀行(福岡市)は259人の新卒行員を迎えた。村上英之頭取は入行式で、新本店が入る「西日本シティビル」が3日に完成することに触れ、「グループの中枢機能の強化につなげるだけでなく、地域社会への貢献も強く意識して取り組んできた」と述べた。「九州・福岡の成長と、当社グループの発展に向け、一緒に頑張りましょう」と呼びかけた。

 岩田屋三越(福岡市)は中途を含めて19人が入社。式では左中樹太郎社長は「組織で戦い、皆で会社を育てる企業。壁にぶつかったらすぐに相談してほしい」と激励した。【宇都宮裕一、土屋渓、中園敦二】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。