
財務会計基準機構(FASF)は1日、M&A(合併・買収)で生じる「のれん」の会計基準見直しについての情報募集を始めた。のれんの定期的な費用化をしない「非償却」の導入是非を慎重に検討するため、追加的な材料がないか確認する。6月5日までホームページでコメントを受け付ける。
FASFは日本の会計基準を開発する企業会計基準委員会(ASBJ)の運営母体だ。FASFはこれまで実施した利害関係者への意見聴取などで出た意見をまとめて公開した。こうした意見に出ていない新たな視点を募集する。非償却導入のほか、償却と非償却の選択制、償却費の計上区分の変更などについても情報を集める。
のれんはM&Aの買い手が払う買収金額と買われる企業の時価純資産の差額から算出し、買い手の貸借対照表に資産として計上する。日本の会計基準では毎期規則的に費用化する定期償却と価値が大きく減った場合の減損損失が必要だ。一方で国際会計基準(IFRS)などは償却をせず減損だけで処理する。
日本のスタートアップ関係者は「のれん償却は営業利益を押し下げるためM&Aの阻害要因になっている」との問題意識を持つ。経済同友会を含む複数の民間団体などが2025年5月、FASFに対してのれん非償却の導入などの検討を求める提案書を提出した。FASFは会計基準の見直しの是非を検討している。
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