日銀の新たな審議委員に中央大名誉教授の浅田統一郎氏(71)が1日就任し、記者会見を開いた。金融緩和を志向する高市早苗政権下で初任用された「リフレ派」の経済学者で、日銀が進める利上げへの姿勢に注目が集まっていたが、「精査して私なりの判断をしたい」と回答を避けた。
リフレ派は、財政拡張や金融緩和に積極的な政策スタンスを持ち、第2次安倍政権の経済政策「アベノミクス」の三本の矢の一つとして黒田東彦総裁(当時)が進めた異次元緩和策に高い親和性を持つ。浅田氏も過去に異次元緩和策を高く評価していた。
会見では、黒田総裁時代から、金融正常化を目指す現在の植田和男総裁の下での金融政策への評価を問われ「長いデフレ不況への成果はあったとポジティブな評価だ」とした上で、「(黒田総裁時代の)当時はデフレ脱却のために緩和一辺倒だったが、最近はインフレ(物価高)で一辺倒というわけではなくなった。政策のかじ取りが難しくなった」と述べた。
また、中東情勢の混乱で原油価格が高騰していることについて、「インフレ率を高める作用があることは間違いない。コストプッシュ型のインフレだと金融政策での対処はなかなか難しい」と述べた。
浅田氏は駒沢大助教授、中央大教授などを歴任。2023年4月には自民党の会合で講演し、不況下での緊縮財政に反対し、財政と金融のポリシーミックス(政策の組み合わせ)による経済成長を訴えた。【高田奈実】
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