
地図情報大手「ゼンリン」(北九州市)は国内の有人離島をデザインしたトレーディングカード(トレカ)の販売を始めた。自社情報を基にしたデータを記載しており、開発担当者は「離島への興味や関心を高めてもらえれば」と話している。
ゼンリンはこれまでも、地図をデザインした文具や雑貨を自社ブランドで販売しているが、トレカの取り扱いは初めて。同社の地図情報を基に、全国に点在する有人離島の魅力を凝縮した。表面には島の地図に加え、島名や人口、面積などの基本情報を記載。裏面には島の形の影をあしらい、どの島かを当てるクイズとして遊ぶことができる。

国土地理院によると、本州や北海道、四国、九州、沖縄本島を除いた日本の離島は1万4120。この中から一般の立ち入りができない硫黄島、南鳥島(いずれも東京都)を除いた304の有人島を対象に商品化を企画した。今回はその中から70島を第1弾として採用している。
カードでは、島で暮らす人口に応じて3パターンのレア度を設定。人口が少ない島はレアカードに位置づけられ、表面には光沢が施されている。
トレカの企画、開発を担当した長縄樹里さん(48)は「従来とは趣の異なる地図商品なので、これまでとは別の視点で楽しんでもらえれば」。もう一人の担当者の高橋圭佑さん(39)は「カードを手に取った人が、実際にその島に出向いたという反応もある。新たに地図に触れる機会を作れたと思うので、多くの人に知ってもらいたい」と話している。
価格は1パック7枚入りで税込み550円。オンラインストアの限定販売となる「コンプリートBOX」は5500円。店舗は、北九州市小倉北区や長崎空港(長崎県大村市)などにあるゼンリンの雑貨店「マップデザインギャラリー」などで取り扱っている。【橋本勝利】
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