サントリーホールディングス（HD）は2日、新浪剛史会長（66）が1日付で会長を辞任したと発表した。
同社によると、8月22日に新浪氏から、警察による捜査が行われたと報告があった。同社は企業統治上、極めて深刻な事案だとして、新浪氏に対し、外部弁護士による聴取を実施。新浪氏は、適法との認識のもとで購入したとされるサプリメントに関して捜査が実施されたと説明したという。
サントリーHDの鳥井信宏社長は2日、東京都内で緊急記者会見し、「皆さまにご心配、ご迷惑をおかけし、心よりおわびする」と謝罪した。
サプリメントの適法性について、鳥井氏は「捜査中であると認識しており、当局の判断に委ねるべきだ」と述べた。そのうえで、捜査結果を待つまでもなく「グループトップとして法令に抵触しないことは当然であり、サプリメントに関する認識を欠いた行為は会長の要職に堪えないと判断した」として、新浪氏を除く全取締役・全監査役による議論を経て、辞任を求めることになったと説明した。その後、1日の取締役会で本人から辞任の申し出があったという。
会見に同席した山田賢治副社長は「一身上の都合により、申し出を受理していただいた。会長の仕事を続けられなくなったことを残念に思っている」との新浪氏のコメントを代読した。【佐久間一輝、成澤隼人】
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