
パナソニックは20日、太陽光由来の電力を使う給湯器「おひさまエコキュート」で初めてとなる薄型モデルを11月10日に発売すると発表した。屋外に設置する貯湯ユニットの奥行きを従来機よりも35%短い44センチメートルほどにしている。首都圏の住宅地など向けに初年度で1000台の販売を目指す。
エコキュートはヒートポンプ技術を使って大気中の熱をくみ上げ、電気を使いながらお湯を沸かす給湯器を指す。通常は電気料金の安い夜間に湯を沸かすが、おひさまエコキュートは太陽光由来の電力を活用して日中に沸かす。太陽光の余剰電力を有効利用できる。
東京23区内で敷地面積が100平方メートル未満の戸建て住宅は全体の5割を超える。屋外に給湯ユニットなどを設置するスペースがとれないこともあり、エコキュートの導入が進んでいなかった。
そのため「今後の販売増の余地は大きい。(東京都心の)市場を見逃すことができない」(パナソニック空質空調社の高田智仁・事業部次長)という。首都圏での販売においては東京電力エナジーパートナーと営業面などで連携することも同時に発表した。
おひさまエコキュートは再生エネルギーを使うため、温暖化ガスの排出抑制にもつながる。環境意識の高い消費者にもアピールしやすいため、高田氏は「今後の当社のエコキュート戦略の中核を担う存在だ」と期待を寄せる。現在の販売比率はエコキュート全体の3%程度にとどまるが、2030年には10%程度まで引き上げたい考えだ。
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