
アクティビスト(物言う株主)として知られる村上世彰氏が関わる投資会社がフジ・メディア・ホールディングス(HD)の株式を買い増しし、村上氏の長女である野村絢氏の保有分と合わせて17.33%になったことが4日わかった。
村上氏らが関わる投資会社のレノ(東京・渋谷)が、4日付で関東財務局に提出した8月28日時点の保有状況を示す変更報告書で判明した。
旧村上ファンド系の投資会社「シティインデックスファースト」の保有比率が0.99ポイント上昇し4.59%となった。同じく旧村上ファンド系の投資会社「エスグラントコーポレーション」の保有比率は0.01ポイント上昇し3.77%となった。
野村氏個人は8.96%で変更はなかった。野村氏らの目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこと」としている。
レノは7月、フジ・メディアHDに送った書簡の中で、企業価値向上に向けた具体策について公表を明言すれば、公表までの間は議決権比率で20%以上となる株取得をしないとしていた。フジ・メディアHDは7月末、株主からの要望を理由として9月末以降に、成長戦略や資本政策の方向性について公表すると発表した。
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