王子HDが買収するオーストロセル社の工場

王子ホールディングス(HD)は4日、バイオ燃料などを生産するオーストリアのオーストロセル社を買収すると発表した。買収額は数百億円規模になるとみられる。25年度中の買収完了を目指す。主力の紙の需要減が加速するなか、木質資源を活用したバイオビジネスへの構造転換を推し進める。

買収するオーストロセル社はバイオ化学品に使用される「特殊溶解パルプ」やその副産物からバイオ燃料を製造している。また特殊溶解パルプの副産物から土壌保水材を開発するなどバイオ製品の販売を拡大している。

王子HDは5月にバイオエタノールを生産するパイロットプラントを鳥取県米子工場に設けるなど、木質資源を化学品や燃料に活用するバイオビジネスを拡大している。オーストロセル社の技術やビジネスモデルを取り込み、成長事業に位置付ける木質バイオビジネスの強化を目指す。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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