大阪取引所では取り引きの中心となる「来年8月もの」の金の先物価格が9日、1グラム当たり1万7479円まで上昇し、2日連続で取り引き時間中の最高値を更新しました。
また、大手貴金属会社「田中貴金属工業」が9日に発表した金の小売価格は、1グラム当たり1万9087円と3営業日連続で最高値を更新しました。
金の値上がりが続いているのは、アメリカのFRB=連邦準備制度理事会が今月利下げに踏み切るという観測が強まっているためです。
株式市場では利下げがアメリカの景気を下支えするとして株価が上昇していますが、商品市場では利下げによってアメリカの金利が下がると、基軸通貨のドルの価値も下がるという見方から、安全資産とみられている金に資金が流れ込んでいるとみられます。
市場関係者は「ほかにもロシアがウクライナに激しい攻撃を続けるなど、地政学リスクが高まっていることや、おとといの石破総理大臣の辞任表明を受けて、日本の政局に不透明感が出ていることから、金を買う動きも出ている」と話しています。
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