繊維メーカーのセーレンは10日、東京都内で記者会見を開き、川田達男会長はユニチカグループから承継する岡崎事業所(愛知県岡崎市)への新規投資額について「3年で100億円以上になる」との見通しを述べた。既に発表している3年間で総額300億円の新規投資のうち3分の1以上を同事業所に投じ、車両資材や炭素繊維などの事業を強化する。

川田会長は承継する岡崎事業所の早期黒字化に自信を示した(10日)

岡崎事業所はユニチカの主力工場だったが、繊維事業からの撤退に伴いセーレンが買収し、2026年1月1日付で同社の傘下に入る。同事業所について川田会長は「10年ほどほとんど設備投資されてこなかった」と話し、今後は新規事業の拠点として活用していく考えを示した。新規投資とは別に、100億円をかけて設備の更新や自動化を進める。

現在は赤字状態にある同事業所について、27年3月期の黒字化を目指すことも表明した。ユニチカから承継する繊維事業とセーレンの製品開発力とのシナジー効果を発揮し、糸から最終製品までの一貫生産体制を整えていく方針だ。

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