神戸物産が11日発表した2024年11月〜25年7月期の連結決算は、純利益が前年同期比76%増の261億円だった。節約志向の高まりから、低価格が売りのフランチャイズチェーン「業務スーパー」事業が好調だった。3四半期終了時点で、25年10月期に計画する純利益を上回った。為替相場が変動するリスクを考慮し、通期の業績予想は据え置いた。

業務スーパーは輸入食品の比率が高く、調達コストの急激な変動を避けるために為替予約を実施している。7月末に進んだ円安などを背景に、62億円のデリバティブ評価益を営業外収益に計上したことが純利益を押し上げた。前年同期は49億円のデリバティブ評価損を営業外費用に計上していた。

売上高は9%増の4115億円、営業利益は14%増の303億円だった。売上高に占める粗利率は12.0%と前年同期比0.3ポイント改善した。円高・ドル安が進み、仕入れコストが低減した。

業務スーパーは7月末時点で直営4店を含む1112店を全国に展開する。10月末には1118店になる予定だ。

25年10月期は売上高が前期比3%増の5250億円、純利益は12%増の240億円を計画する。いずれも過去最高を更新する見込み。純利益は現時点で計画を21億円上回っているが、期末までに為替相場が変動して利益を圧迫する可能性もあるとして、業績予想は修正しなかった。

関西セクショントップページはこちら

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。