「ラムダッシュ パームイン」のシェーバー事業70周年記念モデル(11日、滋賀県彦根市)

パナソニックは11日、シェーバー事業の創業70周年を記念した事業戦略説明会を開いた。持ち手を無くした手のひらサイズの「ラムダッシュ パームイン」のヒットにより、国内の電気シェーバー市場では2024年にシェア首位となった。今後はパームインの海外展開強化などで、シェーバー事業の海外売上高を30年度に24年度から倍増させる。

「パームインの投入によるゲームチェンジを海外でも起こしていきたい」。11日に滋賀県彦根市の工場で開いた説明会に出席したパナソニックくらしアプライアンス社ビューティ・パーソナルケア事業部の南波嘉行事業部長はこう強調した。

パームインの販促を強化するほか、地域ごとのひげの特性に合わせた製品の投入により売上高を伸ばしていく計画だ。

事業戦略を説明するビューティ・パーソナルケア事業部の南波嘉行事業部長(11日、滋賀県彦根市)

パナソニックは1955年に国産初となる電気カミソリの生産を開始して以降、70年にわたってシェーバー事業を展開してきた。81年には水洗いが可能な製品を、95年には磁石の反発力を使うリニアモーターを搭載した製品を、いずれも世界に先駆けて発売した。

23年に発売したパームインがヒットし、シェーバーのグローバルの累計出荷台数は2.4億台を超えた。24年度の国内販売(金額ベース)に占めるパームインの比率は3割程度だが、27年度までには5割まで高める目標を掲げる。

小型の電気シェーバーについて南波事業部長は「他社が追随してくる可能性はある」としたうえで「ラインアップを拡充するなど、パームインを進化させていくための議論を進めている」と話した。

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