
欧州中央銀行(ECB)は11日、ドイツのフランクフルトで定例理事会を開き、主要政策金利を2会合連続で据え置くことを決めた。関税を巡り欧州連合(EU)が米トランプ政権と7月下旬に交わした合意が、物価や経済にもたらす影響などを見定める考えだ。
市場が注目する指標である民間銀行が資金を預ける際の中銀預金金利は2%、資金を借り入れる際の主要金利は2・15%。
ECBは7月の前回会合でほぼ1年ぶりに金利を据え置いたが、EU統計局によると、8月のユーロ圏の消費者物価指数上昇率(前年同月比)は2・1%。7月の2%からわずかに上昇したものの、おおむね中期目標の2%に沿う形で推移しており、多くの市場関係者が今回の金利維持を予想していた。
米EU間の合意は、EUから米国への輸出品への関税率を、焦点だった自動車を含めて原則15%とする内容。トランプ政権前の水準からは大幅な引き上げとなるが、トランプ政権が当初に示していた税率よりは低くなった。【ブリュッセル岡大介】
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