日本生命では、三菱UFJ銀行に出向していた社員が保険の販売に関連する内部情報を無断で持ち出して社内で共有していたことがことし7月に明らかになり、12日、調査の結果を金融庁に報告しました。
それによりますと、三菱UFJ銀行への出向が始まった2019年度からことし2月までのおよそ6年間で、銀行を含め7つの出向先から内部情報の持ち出しが確認されたとしています。
持ち出していたのは保険販売の方針や業績評価などの内部情報で合わせて604件にのぼり、多いときは200人を超える役職員に共有されていたほか、中には「逆流厳禁」という文言をつけて共有された情報もあったということです。
また、内部情報の持ち出しは業績を上げるための手段の一つと認識されていたということで、不正競争防止法の営業秘密保護の趣旨に照らして適切ではなかったとしています。
会見した赤堀直樹副社長は「ご迷惑とご心配おかけしていることを深くおわび申し上げます」と陳謝しました。
日本生命は内部情報の持ち出しなどは会社からの指示ではなかったとする一方、社内で共有される過程でチェック機能が働かなかったことなど組織上の課題があったとして、追加の調査などが終わり次第、関係者の処分も検討するとしています。
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