ウクライナのゼレンスキー大統領は23日、訪問先の米ニューヨークでトランプ米大統領と会談した。戦争の終結に向けて議論したとみられるが、道筋が見えない状況は変わらず、行き詰まりが顕著になっている。
両者の首脳会談はワシントンで8月18日に実施されて以来で、トランプ氏の復権後では5回目となった。ゼレンスキー氏は報道陣に公開された冒頭、トランプ氏への謝意をくり返し、「終戦の方法や(ウクライナに対する)『安全の保証』など、議論すべきことがたくさんある」と述べた。
トランプ氏はこの1カ月について「ロシア経済が現在ひどい状況にあることが、最大の進展だ」と主張。ただ、「しばらくの間は終わりそうに見えない」とも述べ、意欲を示してきた早期終戦のための「仲介」が思い通りに進んでいないことを示唆した。
トランプ氏「中国とインド、戦争の資金源に」
トランプ氏は首脳会談に先立ち、国連総会の議場で一般討論演説に臨んだ。ロシアのウクライナ侵攻については従来通り、「私が大統領なら、この戦争は決して起きなかった」と持論を展開。「中国とインドはロシア産の原油を購入することで、継続中の戦争の主な資金源となっている」と語った。
トランプ氏はこれまで、ロシアに対する関税措置の発動を何度もちらつかせてきた。この日も同様に言及したが、欧州に矛先を向けて「ロシアと戦いながら、ロシアの原油を買っている」と非難。「すべてのロシア産エネルギーの購入を即座にやめなければならないし、そうしないなら時間の無駄だ」と語り、欧州の国々とこの件を話す意向を示した。
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