フランスのマクロン大統領が訪問先の米ニューヨークで22日夜、中心部マンハッタンを徒歩で移動しようとしたところ、トランプ米大統領の車列に阻まれ、立ち往生した。現場に居合わせたフランスのオンライン動画メディア「ブリュット」が報じた。

 ブリュットによると、マクロン氏は国連本部での国際会議を終えた後、トランプ氏の車列に出くわした。動画で警察官はマクロン氏に対して、「申し訳ありません、大統領。すべて封鎖されています」と説明している。

 マクロン氏はスマートフォンを手にトランプ氏とみられる人物に電話をかけ、「もしもし、何が起きたと思いますか。あなたのためにすべてが封鎖されていて、私は道路で(通過を)待っています」と冗談交じりに語った。足止めされたのは数分だったという。

 AFP通信によると、マクロン氏はグテーレス国連事務総長との会食のため、フランス公館に向かっていた。仏大統領府関係者によると、「歩きながらだったが、非常に温かく友好的な電話だった。いくつかの国際問題について最新の情報を得ることもできた」と説明した。

 各国から首脳らが集うこの時期は国連総会の「ハイレベルウィーク」と呼ばれる。国連本部の周辺は警備が厳しくなるほか、車道の一部が封鎖され、マンハッタンの渋滞も平時よりさらにひどくなる。

 マクロン氏はこの直前、イスラエルと将来のパレスチナ国家が共存する「2国家解決」に関する国際会議で共同議長を務め、パレスチナの国家承認を宣言。仏メディアは「パレスチナの和平への道が開いたが、その道には多くの障害がある」などと報じた。

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