【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(9月23日の動き)

ウクライナ情勢 戦況の解説記事はこちら

ゼレンスキー大統領「トランプ大統領はゲームチェンジャーだ」

トランプ大統領とゼレンスキー大統領は国連総会が開かれているニューヨークで会談しました。

ゼレンスキー大統領は会談前、ロシアへの圧力と制裁、それにウクライナへの安全の保証について協議したいという考えを示していました。

そして会談後、記者団に対し「建設的なよい会談で、トランプ大統領の努力に非常に感謝している。トランプ大統領がわれわれが望むことや必要なことのすべてをやってくれるとは言えないが、私たちが共有したことを和平に向けて前向きに捉えていた」と述べました。

その上で「トランプ大統領はゲームチェンジャーだ」と述べ、アメリカのさらなる関与に期待を示しました。

またトランプ大統領が会談後、自身のSNSに「ウクライナはヨーロッパの支援があれば、元の姿を戦って勝ち取る状況にあると考える」と投稿したことについて「大きな転換だ」と述べて歓迎しました。

トランプ大統領 ウクライナ侵攻の見方や戦況評価 転換か

アメリカのトランプ大統領は23日、ウクライナのゼレンスキー大統領との会談のあと、みずからのSNSに「私は、ウクライナはヨーロッパの支援があれば、元の姿を戦って勝ち取る状況にあると考える」と投稿し、ロシアに占領された領土を奪還できるという見方を示しました。

そのうえで「プーチンとロシアは重大な経済問題に直面していて、いまこそウクライナは行動すべきだ。いずれにしても両国がうまくいくことを願う。われわれはNATOに武器の供与を続け、どう使うかはNATOに任せる。みなに幸運を!」としています。

トランプ大統領はこれまで、ロシアが占領しているウクライナの領土の割譲に言及するなどロシア寄りともとれる姿勢を示していました。

しかし、このところ、ウクライナとの交渉に応じる姿勢を見せないプーチン大統領に対し、強い不満を示していて、アメリカメディアはトランプ大統領がウクライナ侵攻についての見方や、戦況の評価を転換させた可能性があるなどと伝えています。

ゼレンスキー大統領「シグナル 非常に前向きに受け止め」

ウクライナのゼレンスキー大統領は、23日、アメリカのトランプ大統領との会談のあと、FOXニュースに出演しました。

このなかで、トランプ大統領が会談後、みずからのSNSに「ウクライナはヨーロッパの支援があれば、元の姿を戦って勝ち取る状況にあると考える」と投稿したことについて問われると、ゼレンスキー大統領は笑顔を浮かべ、「少し驚いた」と答えました。

そのうえで、「トランプ大統領はより前向きで、ウクライナを最後まで支援したいという意志を示した。トランプ氏とアメリカが戦争の終結までわれわれと共にあるというシグナルを非常に前向きに受け止めた」と述べ、歓迎する考えを示しました。

また、トランプ大統領の立場は変わったと思うかという質問に対しては「そうだと思う」と述べ、「きょうトランプ大統領とよい話し合いができたことは重要だ。彼は現時点では領土をただ交換することはできないと理解していると思う。不公平で、現実的ではない」と強調しました。

さらにゼレンスキー大統領は「トランプ大統領はプーチン大統領により圧力をかける必要性を理解している。ヨーロッパからの圧力は不十分だ。彼らはわれわれのパートナーだがそれだけでは十分ではない」と述べ、アメリカの制裁の強化に期待を示しました。

マクロン大統領「ウクライナ 全面的支援 われわれはそれを支援」

フランスのマクロン大統領は、23日、トランプ大統領との会談の冒頭、「非常に正しいものだ。ロシアが経済で苦しんでいることを考えると、この状況でわれわれがウクライナを全面的に支援すれば、よい未来に向けたチャンスがある。われわれはそれを支援する」と述べ、支持する考えを示しました。

ゼレンスキー大統領が批判 “中国がロシアの侵攻を支えている”

国連総会での一般討論演説のため、ニューヨークを訪れているゼレンスキー大統領は23日、ウクライナ情勢についての安全保障理事会の緊急会合に出席しました。

このなかでゼレンスキー大統領は「中国が本当にこの戦争を止めたいなら、モスクワに侵略を止めるよう強制できる。中国なしではプーチンもロシアも何もできない」と述べ、中国がロシアによるウクライナ侵攻を支えていると批判しました。

また、アメリカのルビオ国務長官は「トランプ大統領は非常に忍耐強い人物で平和への意思を持っているが、その忍耐にも限界がある。必要ならばロシアにさらなる経済的な代償を科す選択肢がある」と述べてロシアをけん制しました。

一方、中国の耿爽国連次席大使は「中国は危機の発生当初から客観的かつ公平な立場を維持し、停戦と敵対行為の停止を呼びかけてきた」と反論しました。

また「危機を口実に一方的な制裁を乱用することは政治的な解決に寄与しないばかりか、むしろ新たな問題を生み出すもので断固として拒否されるべきだ」と述べ、経済制裁につながる動きもけん制しました。

ウクライナ情勢 ロシアによる軍事侵攻 最新情報・解説 - NHK特設サイト

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。