ニューヨークのウォール街 =遠藤啓生撮影

【NQNニューヨーク=戸部実華】24日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発して始まった。午前9時35分現在は前日比157ドル80セント高の4万6450ドル58セントと、22日に付けた最高値(4万6381ドル)を上回って推移している。前日に売りが目立ったハイテク株の一角を買い直す動きがある。

半面、主要な米株価指数が最高値圏にあるなか、主力株の一部には利益確定の売りも出て上値を抑えている。

前日に下げたアマゾン・ドット・コムが買われている。アナリストが投資判断を引き上げ、好感されている。

エヌビディアも買いが優勢となっている。中国ネット通販のアリババ集団とロボットや自動運転などに使われる「フィジカルAI(人工知能)」で提携すると伝わった。中国向け販売を巡る過度な懸念が後退した。24日にAI向け投資の拡大を発表したアリババ集団の米国預託証券(ADR)は大幅高となっている。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、半導体メモリーのマイクロン・テクノロジーが売られている。前日夕に発表した四半期決算は市場予想を上回ったうえ、9〜11月期の収益見通しも予想以上だった。だが、マイクロン株は決算前に好業績への期待から上昇してきた後で、利益を確定する売りが優勢になっている。

相場の上値は重い。主要3株価指数が最高値圏で推移するなか、主力株の一角には割高感や過熱感を意識した売りも出やすい。米連邦準備理事会(FRB)が重視する米個人消費支出(PCE)物価指数の8月分など週内発表の経済指標を見極めたい雰囲気もある。

ダウ平均の構成銘柄ではセールスフォースやシェブロン、ユナイテッドヘルス・グループが買われている。JPモルガン・チェースやキャタピラーも高い。一方、ホーム・デポやスリーエム、アップルは下げている。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。グーグル親会社のアルファベットや半導体のブロードコムが下落している。

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