ボーイング777Xの展示=ロイター

【ヒューストン=大平祐嗣】米ボーイングが2026年の就航を目指す次期大型機「777X」の納入が27年にずれ込むことが3日、わかった。米ブルームバーグ通信が報じた。ボーイングには遅れにより数十億ドルの費用を計上する可能性がある。

ボーイングは777Xを主力機「777」シリーズの新型として13年から開発を進めてきた。当初は20年の就航を目指していたが、小型機の墜落事故や新型コロナウイルスによる航空機需要の低迷などを受けて開発が遅れていた。直近では26年に納入すると説明していた。

777Xの最初の納入先となる独ルフトハンザ航空は27年まで同機の保有を計画していないという。

オルトバーグ最高経営責任者(CEO)は9月には777Xの開発について「新たな技術課題は発生していない」と話した。米連邦航空局(FAA)からの認証取得のための「作業が山積している」と述べ、遅れが生じるかどうかを確認中だとしていた。

ブルームバーグによると、遅れにより25億〜40億ドルの費用がかかるとの見方がある。ボーイングは12四半期連続で赤字が続いており、費用の増加で経営再建により時間を要する可能性がある。

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