
【パリ=時事】フランスの保守・共和党は11日、ルコルニュ首相が10日に再任されたことを受け、マクロン大統領を支える与党・中道連合との連立関係を解消すると発表した。近く発足する第2次ルコルニュ内閣には是々非々で協力する。野党の極右や急進左派が提出する内閣不信任案には同調しないとみられる。
6日に総辞職した第1次ルコルニュ内閣の組閣を巡り、マクロン政権との間に亀裂が入った。支持率や求心力の低下が著しいマクロン氏を積極的に支えることへの警戒感も広がった。下院(定数577)での議席数は共和党が50、中道連合は161。
共和党は声明で「政府に参画するための信頼と条件が満たされていない」と主張。ただ、年内に2026年予算を成立させる重要性は認識しており、「混乱の原因にはならない」とした上で、内閣への協力は案件ごとに判断すると説明した。
ルコルニュ氏は不信任を回避するため、中道左派・社会党に協力を仰いでいる。共和党は社会党と対立してきた歴史があり、来春に地方選を控えていることなども踏まえ、連立を離脱するのが得策と判断したようだ。
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