デモ参加者からはパレスチナ自治区ガザからのイスラエル軍の撤退など和平実現を求める声が上がった(11日、ロンドン中心部)=ロイター

【ロンドン、ベルリン=共同】パレスチナ自治区ガザで停戦合意が発効して一夜が明けた11日、ロンドン中心部でパレスチナへの連帯を示す大規模デモがあり、英メディアによると数万人が参加した。議会議事堂の大時計「ビッグベン」近くの道路を埋め、合意の履行継続や完全な和平実現を求めてシュプレヒコールを上げた。

ドイツのメディアによると、ベルリンの中心部でも約1万4千人がデモ行進し、ガザ攻撃で人道危機を招いたイスラエルや、イスラエル寄りの姿勢を取ってきたドイツ政府を非難するプラカードなどを掲げた。

ロンドンのデモで「虐殺を止めろ」と書かれたプラカードを手にしたエジプト出身の医師ラミー・キシクさん(35)は「過去の停戦は続かなかった。人質が帰ってきたイスラエルが攻撃をしないとは思えない」と不信感をあらわにした。

デモは、イスラエル軍とイスラム組織ハマスが戦闘を始めた2023年10月7日から2年の節目に合わせて計画。その後、停戦合意発効に至ったが、大勢が集まった。

芸術家のキャロリン・エマソンさん(63)は「ガザから完全に撤収しないなら、イスラエル軍は住民と同じような飢餓を味わうべきだ」と語気を強めた。

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