
【ソウル=小林恵理香】日韓の民間による最大規模の文化交流イベント「日韓交流おまつり」が12日、ソウル市内で開かれた。韓国の伝統楽器、伽耶琴(カヤグム)の演奏や両国の伝統舞踊の公演に加え、企業や自治体による展示や文化体験を通して交流を深めた。
同イベントは日韓国交正常化40年を記念して2005年から始まり、今年で21回目を迎えた。25年は日韓国交正常化60年の節目にあたる。イベントで挨拶した水嶋光一駐韓日本大使は「お祭りが相互理解を後押しし、両国関係の発展への寄与を祈念している」と述べた。
25年は復興庁が初めてブースを出店した。福島県の郷土玩具「赤べこ」の工作が体験できるコーナーや福島県産の地酒の試飲などを通して復興をアピールした。

福島県産の地酒を試飲した20歳代の男性は「初めて飲んだが、フルーティーでとてもおいしい」と話した。福島県への旅行も検討しているという。復興庁のブース担当者は「原発事故などの影響で厳しい声も予想したが、反応がよくうれしい」と語った。

岐阜県の伝統産業、美濃焼のブースにも多くの人が集まった。展示に携わったカネコ小兵製陶所(岐阜県土岐市)の伊藤祐輝社長は「展示を通して韓国の方にも日本の伝統工芸品に触れる機会になってほしい」と期待を込めた。
このほかにも各自治体や企業、大学、民間団体などが出店し、茶道や生け花にはじまり、ヨーヨー釣りや射的などの体験ができるよう用意した。日韓交流おまつり実行委員会の発表によると12日の来場者は6万7000人ほどだった。
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