米ニューヨークのウォール街=AP

【NQNニューヨーク=矢内純一】14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落して始まり、午前9時35分現在は前日比429ドル61セント安の4万5637ドル97セントで推移している。貿易問題を巡る米中の対立が深まることへの警戒から投資家の間でリスク回避姿勢が広がっている。ダウ平均の下げ幅は一時600ドルを超えた。

ただ先週末からの下げのピッチが急だったため、売り一巡後は急速に下落幅を縮めて乱高下の展開になっている。

中国商務省は14日、韓国の造船大手ハンファオーシャンの米国子会社5社に制裁を科すと発表した。米国による中国の造船業への調査に協力したことを理由に挙げた。米中の対立が激しくなることへの警戒が広がった。

中国がレアアースの輸出規制を強化したことを念頭に、ベッセント米財務長官は中国が世界経済に打撃を与えようとしているなどと批判したと英紙フィナンシャル・タイムズが14日報じた。米国が中国に対して追加の対抗措置を取る可能性も意識され、リスク回避の雰囲気がある。

ダウ平均の構成銘柄では、ゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェースが下落している。朝に発表した2025年7〜9月期決算で1株利益がともに市場予想を上回ったものの、売りが先行している。四半期決算を発表したジョンソン・エンド・ジョンソンも安い。

その他では、エヌビディアやアマゾン・ドット・コム、マイクロソフトが下落している。半面、ウォルマートやアメリカン・エキスプレス、マクドナルドが上昇している。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反落して始まった。

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