
【ナイロビ共同】アフリカの島国マダガスカルでクーデターを起こした軍幹部のランドリアニリナ大佐が17日、暫定大統領に就任した。ロイター通信が報じた。軍主導の政府を樹立するとみられ、国際社会からのさらなる反発は必至だ。大統領だったラジョエリナ氏は旧宗主国フランスの軍の支援で国外脱出したとされるが、居場所は不明。
首都アンタナナリボで開かれた就任行事で、ランドリアニリナ氏は「国の統合を守るために力を尽くす」と主張した。
ランドリアニリナ氏はこれまでに、民政への「最大2年の移行期間を設け、選挙を実施する」と主張している。アフリカ連合(AU)や国連は選挙を伴わない政権交代に懸念を表明。AUは15日、マダガスカルの加盟資格を停止した。
英BBC放送によると、ランドリアニリナ氏は2016〜18年に地方政府でトップを務めた。その後、軍幹部となったが、23〜24年にはクーデターを企図したとして一時収監された。
マダガスカルでは9月下旬、慢性的な停電や断水に反発する若者主導のデモが発生。治安部隊との衝突などで少なくとも22人が死亡した。10月に入ってランドリアニリナ氏が指揮する精鋭部隊がデモに同調し、ラジョエリナ氏が失脚した。
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