
【ナイロビ=共同】アフリカ・カメルーンで12日に実施された大統領選で、選挙管理当局は27日、世界最高齢の国家元首ポール・ビヤ大統領(92)が再選されたと発表した。ロイター通信などが報じた。8期目となる任期は7年。高齢に伴う健康不安が指摘されていたが、野党候補の乱立で優勢が伝えられていた。
ビヤ氏は1982年に前任者の引退に伴い大統領に就任。2008年の憲法改正で無制限の再選が可能となり、アフリカ有数の長期政権を築いた。22年にエリザベス英女王が死去したことで世界最高齢の元首となった。
選挙管理当局によると、ビヤ氏の得票率は53.66%。次点の元側近は35.19%だった。
公の場にめったに姿を現さないことで知られるビヤ氏は、今回の選挙戦でも1度しか演説しなかった。与党カメルーン人民民主連合(RDPC)の組織力を背景に、ほぼ本人不在の中で安定した戦いを展開した。
ビヤ氏は12日の投票日、首都ヤウンデにある投票所で記者団の前に姿を見せた。ゆっくりとした足取りで一票を投じた。関係者と談笑するなど健在ぶりを見せていた。
カメルーンは大西洋に面し、人口約2900万人。汚職や若年層の高失業率が深刻で、野党候補からは「強権的な統治による弊害だ」との批判が上がっていた。
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