ペルーの故フジモリ元大統領の長女ケイコ氏=ロイター

【ブラジリア=共同】ペルーの故フジモリ元大統領の長女ケイコ氏(50)は30日、来年4月の大統領選に出馬すると表明した。2011、16、21年に続く4度目の挑戦で、父に次ぐ日系父娘2代での大統領を目指す。過去3回の大統領選はいずれも決選投票で惜敗した。

右派政党フエルサ・ポプラルの党首を務めるケイコ氏は、北西部トルヒヨで開かれた党の集会で「立候補を決意した。ペルーを暴力から解放し救い出す」と宣言。治安改善のほか、教育や医療の拡充、格差是正にも取り組む考えを示した。

集会では父フジモリ氏の映像も流され、ケイコ氏は「父のように約束を守り、国を統治する」と強調。支持者からは「ケイコを大統領に」と大きな歓声が起こった。

ケイコ氏は10月上旬、父が生前に「(ケイコ氏が)大統領選の候補になることを望んでいる」と語ったと明かしていた。

地元メディアが実施した最近の世論調査では、首都リマのラファエル・ロペスアリアガ前市長が支持率10%で首位となり、ケイコ氏は6%で3位。投票先を決めていない人や無回答の割合は計50%で、情勢は流動的だ。

ケイコ氏は過去の大統領選で不正に資金を集めたとのマネーロンダリング(資金洗浄)疑惑が持ち上がり、イメージが悪化。検察が21年に起訴し、昨年から裁判が続いていたが、憲法裁判所が10月20日に捜査や裁判を無効とする判断を下した。

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