【NQNニューヨーク=矢内純一】10月31日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発し、終値は前日比40ドル75セント高の4万7562ドル87セント(速報値)だった。前日に四半期決算を発表したアマゾン・ドット・コムが大幅高となり、投資家心理の支えとなった。

アマゾンが一時12%あまり上昇し、最高値を更新した。30日発表の2025年7〜9月期決算で売上高と1株利益が市場予想を上回った。収益性が高いクラウド事業の成長が再加速し、好感した買いを集めた。

市場では「人工知能(AI)分野への過剰投資に対する懸念がくすぶるなかで、ハイテク株を買い直す動きが出た」(インタラクティブ・ブローカーズのスティーブ・ソスニック氏)との声があった。

米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の不透明感が意識され、ダウ平均は下落する場面があった。カンザスシティー連銀のシュミッド総裁は31日の声明で、29日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに反対した理由を説明した。「インフレが高すぎるままだ」として、政策金利の据え置きを主張した。

そのほかのダウ平均の構成銘柄では、シェブロンが上昇した。31日に発表した四半期決算で特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。ベライゾン・コミュニケーションズやアムジェンも高かった。半面、マイクロソフトとマクドナルドが下落した。前日に四半期決算を発表したアップルは小幅安だった。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発し、終値は前日比143.813ポイント高の2万3724.957(速報値)だった。前日に株式分割を発表したネットフリックスが上昇した。

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