ヘグセス米国防長官と韓国の安圭伯(アンギュベク)国防相が4日、ソウルで米韓の定例安保協議(SCM)に臨んだ。終了後の共同記者会見でヘグセス氏は、韓国の原子力潜水艦導入を積極的に支援する考えを示した。また、在韓米軍が東アジアなどでより幅広い事態に対処できるよう「柔軟性」を向上させる必要性も指摘した。

 韓国の原潜導入をめぐっては、トランプ米大統領が10月30日に韓国による建造を「承認した」と表明していた。この日の会見でヘグセス氏は、トランプ氏による承認を再確認したうえで「当然、軍当局としても最善を尽くし、積極的に支援する」と述べた。

 さらに、トランプ氏は同盟国の能力が高まることを願っており、韓国はそのモデルになる国だとし、「韓国がより強力な能力、最高の能力を持つことに対して大統領が心を開いて承認した」と強調した。

 ヘグセス氏はまた、米韓同盟を通じて朝鮮半島の安定を守り、韓国を守ることが重要だとし、北朝鮮の脅威に対処するために米国の核による「拡大抑止」を引き続き提供するとした。

北朝鮮に対する通常防衛「韓国が主導的役割」

 一方、在韓米軍が台湾有事などにも対処する可能性について問われ、「域内のいかなる非常事態にも対処できる柔軟性を高める必要がある状況だ」とし、北朝鮮に対する通常の防衛では「韓国が主導的な役割を果たすことになるだろう」と述べた。

 また、ヘグセス氏は会談で安氏が、韓国が防衛費を増やし、軍事的な投資を強化すると話したとし、「私は大いに鼓舞されている」と述べて歓迎の意を示した。トランプ政権は同盟国に防衛負担増を求めている。

 ヘグセス氏と安氏は3日、北朝鮮との軍事境界線にある板門店の共同警備区域(JSA)を共に視察した。

 一方、韓国軍によると北朝鮮は1日と3日にそれぞれ、朝鮮半島西側の黄海に向けて多連装ロケット砲を発射した。1日には中韓首脳会談が開かれていた。

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