
【ロンドン=共同】英警察は5日、公然わいせつの罪で有罪判決を受けロンドンの刑務所で収容中だったアルジェリア国籍の男(24)が先月29日に誤って釈放されたと発表した。その後、詐欺罪で同じ刑務所に入っていた男(35)が3日に誤釈放されたことも発覚。英国では最近、誤釈放が相次いでおり、野党は再発を防げない政府への批判を強めている。
政府によると、誤釈放は今年3月までの1年間で260件以上に上り、前年同期比で倍以上。政府は刑務所の過密状態を解消するため、刑期満了前の受刑者を早期釈放する措置を昨年9月に始めたが、これにより刑務所の事務手続きが煩雑になったことなどが誤釈放の増加の原因とされる。
先月24日には14歳の少女らに性的暴行を加えた罪で収監中だったエチオピア人難民申請者の男が誤って釈放された。男は難民申請者を受け入れる政府借り上げのホテルに滞在中に事件を起こし、英国で難民排斥デモが拡大する引き金となった。
スターマー首相は再発防止を約束したものの、その直後に再び誤釈放が発生。野党保守党からは非難が噴出し、ジェンリック元移民担当閣外相は「政府の無能さで国民が危険にさらされている」と指摘した。
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