
【北京=共同】中国軍との交流事業で訪中している自衛隊の佐官級中堅幹部ら約10人は6日、北京にある陸軍部隊「警衛第3師団」の施設を視察した。同師団は首都防衛、対テロ、災害対処の任務を担う部隊。抗日戦争勝利80年に関する展示もあり、説明を受けた。
交流事業の日本側の窓口を担う笹川平和財団の尾形武寿評議員(日本財団会長)が7日に北京で記者会見して明らかにした。尾形氏によると、北京の他の行事で中国軍幹部や学者から「世界の安定のために日中間の安定が大事だ」という発言があった。
訪中団は5〜13日の日程で中国軍の関連施設を訪問。日中両国の安全保障分野における交流促進と信頼醸成を図る。5日には北京にある中国軍のシンクタンク、軍事科学院で中国側と意見交換した。今後、湖北省と広東省でそれぞれ空軍と海軍の関連施設を視察する。交流事業は笹川平和財団と中国国際戦略学会が窓口となり2001年に始まった。
今年7月に中国軍代表団の訪日を予定していたが「都合が付かない」との理由で見送られた。同時期に起きた中国戦闘機による太平洋での自衛隊機への異常接近などが影響した可能性がある。その後、中国側から年内の訪日の打診があったものの、日本側の日程調整が付かず、来年になる見込みだという。
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