
【ワシントン=芦塚智子】トランプ米大統領に近い共和党のエリス・ステファニク下院議員(41)が7日、2026年の東部ニューヨーク(NY)州知事選に立候補すると表明した。民主党地盤の同州で、共和候補として20年ぶりに知事の座の奪回を目指す。
ステファニク氏は米FOXテレビで「ニューヨークを生活費が普通で安全な州にする」と出馬理由を語った。
民主現職のキャシー・ホークル知事を「米国で最悪の知事」と批判。4日のニューヨーク市長選で当選した民主のゾーラン・マムダニ氏を「反ユダヤ主義の共産主義者」と呼び、ホークル氏がマムダニ氏を「支持し、ひざまずいた」と攻撃した。
ステファニク氏は2014年に30歳でニューヨーク州北部の選挙区から下院議員に初当選した。当初は穏健派だったが、その後トランプ氏に忠実な保守派に転じた。
21年には36歳で下院共和ナンバー3の党会議議長に就いた。第2次トランプ政権の副大統領候補にも取り沙汰された。トランプ氏はステファニク氏の国連大使起用を発表したが、下院で僅差の多数派を維持するため撤回した。
ホークル氏はX(旧ツイッター)上でステファニク氏を「トランプの第1の支援者」と呼び「かかってきなさい」と投稿した。陣営は早速、SNSで「ステファニクは常にあなた方よりもドナルド・トランプを優先する」と批判する広告を流した。
ニューヨーク州での共和知事は、1995年から3期務めたジョージ・パタキ氏が最後だ。2022年の知事選では、共和候補だった現環境保護局(EPA)長官のリー・ゼルディン氏がホークル氏に約6ポイントの差で敗れた。
民主、共和は予備選で党の候補を選ぶ。民主ではアントニオ・デルガド同州副知事が出馬を表明している。
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