
【ベルリン=共同】ドイツ南部ミュンヘンの地方裁判所は11日、米オープンAIが対話型生成人工知能(AI)「チャットGPT」などでドイツのヒット曲の歌詞を無断で利用したのは、著作権法違反だと判断し、オープンAIには損害を賠償する責任があるとした。ドイツのメディアが伝えた。今回の判断は欧州のAIを巡る訴訟の判断に影響を与えそうだ。
ドイツ音楽著作権協会は「著作権法上の歌詞の無断複製」に当たるとして同社を提訴していた。裁判所は、オープンAIが9曲について著作権を侵害したとした。
同協会は、チャットGPTが質問に対する回答として、ヒット曲の歌詞を出力することを問題視。著作権者とライセンス契約を結ばずに、歌詞を学習に無断利用した証拠だと主張した。
チャットGPTを巡っては、記事の無断利用で著作権を侵害されたとして米紙ニューヨーク・タイムズやシカゴ・トリビューン、カナダ放送協会(CBC)など主要報道機関が相次いでオープンAIを提訴している。
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