合同総会に参加した日韓議連の長島昭久幹事長(前列左から3人目)と朱豪英(チュ・ホヨン)韓日議連会長(前列右から3人目)

【ソウル=小林恵理香】超党派の日韓議員連盟と韓国側の韓日議員連盟は16日、ソウルで総会を開催した。経済や外交・安全保障、文化などの各委員会に分かれて討議をした後、共同声明を採択した。

共同声明には「日韓両国の将来世代のために中長期的な視点に立った新時代のパートナーシップ関係を確立し、あらゆる分野での日韓の相互協力関係を新たな高みに引き上げる」と記した。引き続き議員間での交流も強化すると確認した。

①朝鮮半島の完全な非核化②デジタル・人工知能(AI)分野での人材育成や技術開発③観光や文化、スポーツなどでの相互交流の促進④ヘイトスピーチへの対処⑤少子高齢化での知見共有⑥女性の地位向上――などで連携するとも盛り込んだ。

両議連会長の名前で国連「世界孤児の日」制定に向け特別決議を出すとも決めた。日本人女性が韓国の孤児を育てた歴史を持つ、韓国南西部・木浦(モッポ)の児童養護施設「共生園」が28年に開所から100年を迎えるのにあわせた。

日本からは日韓議連で幹事長を務める長島昭久前首相補佐官らが参加した。韓国側は朱豪英(チュ・ホヨン)韓日議連会長らが出席した。

高市早苗首相は総会に祝辞を寄せた。韓国は「国際社会のさまざまな課題にパートナーとして協力すべき重要な隣国だ」と強調した。「現下の戦略環境の下、日韓・日韓米の連携の重要性は一層増している」と指摘した。

合同総会は2023年9月に東京で開催して以来、およそ2年ぶりとなった。24年12月にも総会を開催する方向で調整したものの、韓国での「非常戒厳」宣言を受けて開催を見送った。次回の合同総会は26年に日本で開催する見通し。

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