スペインの首都マドリードの裁判所は、米メタに対して4億7900万ユーロ(約860億円)をスペインメディアに支払うよう命じる判決を言い渡した。地元紙エルパイスなどが20日報じた。メタが不正競争行為をしたと認定した。

 ロイター通信によると、判決はメタが自社の運営するフェイスブックやインスタグラムのユーザーのデータを同意を求めることなく、行動ターゲティング広告に不正に利用して、スペインのオンライン広告市場での「著しい優位性」を確保したと指摘。不正競争行為があったとして、スペインメディア87社に賠償金を支払うよう命じた。判決は19日付。

 スペインの報道機関80社超が2023年に、メタを不正競争行為で共同提訴していた。メタがオンライン広告市場で不当に優位になったことで「メディアの持続可能性やスペイン国民の知る権利が脅かされた」と主張していた。

 原告の1社であるエルパイスは、「今回の判決は、フランスなど他のヨーロッパ諸国にも影響を与えうる判例になる」と報じた。

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