
【ウィーン=共同】ボスニア・ヘルツェゴビナを構成するセルビア人共和国で23日、ドディック前大統領の解任に伴う大統領選が実施された。選挙管理委員会によると、民族主義的主張の与党、独立社会民主同盟のシニシャ・カラン氏の当選が確実となった。
カラン氏は、親ロシア派でボスニアからの分離独立も志向するドディック氏の後継。ドディック氏が側近のカラン氏に影響力を及ぼすことは確実で、ボスニアの政治混乱が続く懸念が強まった。
ドディック氏は8月、ボスニアの和平プロセスで民生部門を担当するボスニア和平履行会議のシュミット上級代表の決定に従わなかったとして有罪判決が確定し、大統領職を解任された。
ボスニアは1992〜95年の3民族による紛争終結後、イスラム教徒とクロアチア人から成る「ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦」と「セルビア人共和国」の二つの「国家内国家」で構成される複雑な国家の枠組みが続く。民族間の和解には至っていない。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。