
【ニューヨーク=竹内弘文】米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)は28日朝、前日夜から生じていたシステム障害が復旧し、株価指数先物や為替取引などすべての取引が再開したと発表した。
米東部時間午前7時ごろから為替取引プラットフォーム「電子ブローキングシステム(EBS)」、午前8時30分ごろから株価指数や米国債、コモディティー(商品)の先物取引が復旧した。
CMEは日経平均先物など世界の主要な株価指数先物を取り扱っているほか、エネルギーや穀物、金属など商品先物の取引で大きなシェアを持つ。為替のEBSも事実上の業界標準となっている。27日は感謝祭で米国の現物株市場は休場だったが、シカゴ市場での日経平均先物などに影響が出た。
2019年にもシステム障害を起こしたが、復旧まで半日かかった今回の方が影響は大きかった。
CMEはシステム障害はデータセンターの冷却問題が原因と説明していた。米メディアの報道によると、米データセンター運営大手サイラスワンの、シカゴ地域のデータセンターで問題が生じた。
サイラスワンは米大手投資会社KKRと、ブラックロック傘下のインフラ専門投資会社グローバル・インフラストラクチャー・パートナーズ(GIP)が22年に共同で買収した。日本でもデータセンターを運営している。
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